「縁起がよい」「縁起が悪い」「縁起を担ぐ」「験(げん)を担ぐ」という言葉。
茶柱が立つと縁起がいい。
黒猫やカラスに出会うと縁起が悪い。
あるいはマナーとして贈り物には縁起のいいものを贈る。
お見舞いに縁起の悪いものはダメ、など多かれ少なかれ「縁起」について耳にしたことがあるのではないだろうか。
「験(げん)を担ぐ」といえば、
右足から靴を履く、右足から歩き出す、右足から階段を上る、、、などなど。
大記録を塗り替えるようなプロスポーツ選手は験担ぎを徹底している。
例えば、野球のイチロー選手は毎朝カレーを食べる。
例えば、サッカーの本田圭佑選手は試合数日前から無口になる。
一見変わった験担ぎも、彼らにとっては大事なこと。
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そもそも『験を担ぐ』『縁起を担ぐ』とは
以前行って良い結果が出た行為などを、再び良い結果が出るようにとの願いを込めて繰り返し行うこと。
『験を担ぐ』という表現は、古くには『縁起を担ぐ』というもの。
この『縁起(えんぎ)』が江戸時代に流行した逆さ言葉によって
『ぎえん』となり『げん』に変化した、と言われている。
『縁起』は仏教用語。
一般に使われる場合は、良いこと・悪いことが起こる兆し、前兆の意味になる。
『験』は修行や祈祷の効果、効き目という意味があることから縁起の逆さ言葉に『験』の字を当てはめ、
今では 験を担ぐ=縁起を担ぐ という使われ方をしている。
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実はこの「縁起」という言葉、お財布とも繋がりがある。
「今日お財布を買うのがすごくいい日なんです!」
と、品川駅でPOP-UP SHOPを行っているときにお客様に言われたことがある。
たまたまお客様自身の占いが良かったというわけではない。
実際お財布を “買うことや使いはじめる”のがいい「縁起のいい日」が存在する。
「縁起を担ぐ」ということには様々なものがあり、言ってしまえば、人の数ほどあるということ。
お財布に関する「縁起」もそのひとつで、「お財布の吉日」としてその日を待っている人がいる。
その吉日も頻繁に訪れるわけではなく、月に数回の吉日もあれば、年に数回のみの吉日もある。
あのお客様の “今日買うのがいい!”という溢れる笑顔は、
きっと、待ちに待った「いいことが起こる」はじまりの笑顔。
その日は
『寅の日 -とらのひ-』
「千里を行って千里を帰る」と言われる俊足な寅。
寅の日にお財布を買ったり使い始めることで
お金がすぐに戻ってきたり、お金を持って帰ってくると言われ、
昔から金銭に関する吉日とされ、寅の縞模様は、金運の象徴と言われている。
5月の寅の日:11日(月) 23日(土)
写真左:Compact Wallet – Yellow / 金運と寅のイメージのYellowは、財をもたらす色と言われている。
写真右:Key Case – Black / 「千里を行って千里を帰る」そのためには戸締りはしっかりと。
ショッピングモールや百貨店など、お財布を取り扱っているお店に目を向けてみると、
“今日は寅の日”という案内が掲載されていることがあることから、ご存知の人は多いかもしれない。
やはり金運の象徴でもある寅には絶対的な力が宿っているのかも。
この「寅の日」だけでも十分縁起を担げる気もする中、他にもお財布の吉日は存在している。
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『天赦日 -てんしゃにち-』
「天がすべてを赦(ゆる)す日」と言われる、
年に数回しか訪れない暦の中で最強の “吉日”
この日に行う・始めることは何をやってもうまくいくとされ、
新しいお財布を買う、または使い始めるのにもいいとされている。
この最強の吉日『天赦日』に行うといいとされていることは…
・結婚、結納、入籍など
・プロポーズ、告白
・出生届
・引っ越し
・納車
・会社や事業の開始、開業
・宝くじの購入
・銀行口座の開設、出資
*残念ながら5月は天赦日がなく、2020年は1年間で7日間のみ。次回は6月20日(土)までお預け*
写真:Coin Wallet2 – D Brown / 「金は土から生まれる」と言われているBrownは、安定した貯財を目指せる!?
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『一粒万倍日 -いちりゅうまんばいび-』
読んで字のごとし、一粒のモミが万倍に実る日として、
古来より種まきに適した日と言われている。
このことから、その日にお財布に入れたお金が万倍になって返ってくるとも言われ、
お財布を使い始めるのにいい日とされている。
『一粒万倍日』に行うといいとされていることは…
・会社や事業の開始、開業
・宝くじの購入
・銀行口座の開設、出資
・納車
但し、借金をしたり人から物を借りたりすることは
苦労の種が万倍になるので凶とされる。
5月の一粒万倍日:13日(水) 24日(日) 25日(月)
写真:Money Clip – Camel / 金運の象徴Yellowと安定性のBrownを兼ね備えたバランスのいい色。
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普段から「縁起のいい日」を意識している人は
インスタグラムでアンケートを実施したところ、59%の人が意識していた。
「縁起のいい日」とはお財布の吉日以外にも大安などがあることから、
入籍や結婚式、引っ越しなど様々な場面で「縁起」を意識することがある。
そのどれもが、 “信じる” ことが大事。
信じることは、ラッキーのはじまりなのかもしれない。
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日常生活での『縁起の良し悪し』を目にするのは、カレンダーや暦に記されている
『大安・仏滅・先勝・友引・先負・赤口』
これらは『六曜 (ろくよう・りくよう)』といい、
諸葛孔明が発案し軍略をたてたことから『孔明六曜星』とも呼ばれている。
この『六曜』、大安と仏滅以外あまりよく知らないのは自分だけではないのでは・・と思い、おせっかいながら一覧にまとめてみた。
先勝 (せんかち・せんしょう) 午前中が吉、午後2時から午後6時までは凶。 |
友引 (ともびき)
午前中は吉、昼は凶、夕方は大吉。 |
先負 (せんまけ・せんぶ・せんぷ)
午前中は凶、午後は吉。 |
赤口 (しゃっこう・しゃっく)
午前11時から午後1時は吉。 |
大安 (たいあん)
すべての時間において吉日。 |
仏滅 (ぶつめつ) 日中を通して大凶日。
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不吉な仏滅、ラッキーな大安。
そんな感覚は当たり前のようにあった。
時間帯で吉や凶が存在することなどほぼ知らなかった。
六曜はただの占いみたいなものだ、と思う人もいれば、多くのラッキーを願う人もいる。
もちろん入籍日や結婚式の日も、多くの人が大安を選ぶ。
そう思っていても式場のスケジュール問題もあり、スケジュール第一で決めることも。
身近で聞いてみたところ、LITSTAの職人夫婦もスケジュール優先だったとか。
あれ?自分の入籍日は?と思い検索。
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赤口
午前11時から午後1時は吉。
それ以外はすべて凶。
朝一で区役所に…。
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そう。ハッピーになれるものだけ信じればよいのだ。
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蔵前のアトリエでは、
おうち時間で安全なお買い物ができるようにコツコツ制作は続けている。
買う瞬間、届いた瞬間、使いはじめるその瞬間の笑顔を想像しながら。
2020|04|30
naoki