LITSTA|蔵前でつくるハンドメイドレザーアイテム

LITSTA

プエブロはイタリアのトスカーナ州にあるBADALASSI社によって作られる植物タンニン鞣しのレザー。
BADALASSI社は高級な植物タンニンレザーや美しい色合いが生み出せることで有名です。
そしてプエブロレザーは、フルグレインでしなやかな質感であることが特徴。

_そんな、アトリエの中では当たり前の言葉たちですが、
_「???」と新鮮に思う方もいて、
_「そうそう。そうだよね!」と思う、通な方もいることでしょう。

_とっても歴史は長いけれど、学校では習わない。
_大人になって学ぶ、楽しみのひとつなのかもしれません。

👉植物タンニン鞣し / Vegetable tannin tannage とは、
生の皮を腐らせずに、素材として生まれ変わらせる「鞣し(なめし)」。
そのひとつとして、植物に含まれるポリフェノールを利用する方法です。
ポリフェノールには抗酸化作用・防腐効果があり、
最近ではハイカカオのチョコレートにもたっぷり含まれていることで知られています!

👉フルグレインレザー / full grain leather とは、
革の表面で一番外側の部分、体毛を取り除いただけの天然皮革。
自然なまま傷などを隠さずに、磨いたり、スムースな加工を加えないものをいいます。
最高品質の繊維組織から成り、耐久性が高いのが特徴です。
_Grain sideで革の表面を指す言葉でもあります。

つまり、科学薬品を使わずに防腐処理し、革の質感を隠すお化粧も施していないナチュラルな革なのです。
革本来の質感を残し丁寧に染色させるプエブロ。
そのカラーの美しさから、
プエブロの革はLITSTAのお財布たちにメインで使われています。


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私たちがプエブロの革をメインで使うようになるにはこんな経緯(いきさつ)が。
そんなお話を少しだけ。

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もともとLITSTAではマレンマ、ハバナ、ユーフラテ、
それからプエブロの革を仕立てお財布などのものづくりをスタートしました。
いま定番アイテムに使われているほかの革たちに出会う前のことです。

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マレンマはベルト革のため強度が高く頑丈。
ベースとなる革は、ブッテーロと言うカラーバリエーション豊かなスムース革(表面に凸凹の無い、すべすべな革)。
そこに贅沢にも2倍のオイルを含ませることでマレンマに仕上がるのです。
その時、オイルを染み込ませると水に濡れたような色の変化が表れるため、革の色は濃くなり明るい色の表現が限られます。
しかしながらそのオイルのおかげで手触りしっとりかつコシのある、上品なのにワイルドさもあるマレンマに仕上がります。
主にID Holderのベルトとして活躍しています。
オーダーウォレットでも選ぶことが出来ます。

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とても柔らかく、天然のシボ(革表面の凸凹)が特徴的なユーフラテ。
カラーバリエーションはあまり豊富でないけれど、色ムラや模様ではなく、革一枚の中でもシボが有るところと無いところがあり、なんだか砂浜の波打ち際を思わせるのです。
静かながら個性の光る革。
Name Card CaseTiny Coin CaseCoin Wallet(Coin Wallet2になる前のもの)などを作っていました。
カラーバリエーションを豊かにするため、その後プエブロへとシフトしていったのですが、また柔らかさを生かしたアイテムに仕立てられたら・・と思っています。
ワークショップでは、ブックカバーを作ることが出来ます。

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一方、ハバナはLITSTAの原点。
一枚ずつ全く違う強烈な個性と、一枚の革が一枚の絵画であるような奥深さに魅せられ、ハバナの赤とグレーを使いものづくりをスタートしました。

柔らかくしなやかなのも特徴。
そしてハバナの個性を生むのが染め。
ベースの色に染めたのち、黒やこげ茶でさらにムラ染めをします。
_とてもとても古い、鞣しのレシピでもあります。

すると、シワや皮膚の下を走っていた血管の跡(血筋)、牛一頭一頭違うさまざまな要素が模様になって浮かび上がります。
個体差が大きく革一枚ごとの違いにとどまらず、同じ一枚から裁断した同じアイテムでもすべて一点物のように仕上がったりします。
この愛すべき、個性的で癖の強い  ハバナ。

一点物にするべきでない定番アイテムではディスコンティニューですが、オーダーウォレットや通な手縫いアイテム・折り紙名刺入れではずっと使い続けています。

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そんな超個性的な革にどっぷりだった私たちにとって、プエブロは個性的だけどそれはとてもちょうど良く感じられ、色展開が豊富なこともあり定番アイテムへとなっていったのでした。
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さらに経年変化も大きく、長く楽しめることからファンが増えているプエブロ。
毎日革に触れるわたしたちも大好きな革です。
わずかな起毛感とサラッとした肌触り。
エイジングなんて見たらもう・・・さらにプエブロのとりこです。
**エイジングはこちらをタップ**

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そんなプエブロレザー、お話したとおり極端に大きい個体差はありませんが、
裁断する部分によっては面白い表情の違いが見えたりするのです。
LITSTA人気アイテムのCoin Wallet2の型紙イメージで見たらこのとおり。

「3年目の結婚記念日」と「革」の素敵な関係の記事でも少しお話させていただきましたが、
一枚の革でも部分によって表情が異なります。
革表面に見えるシワのような模様。
動物の虎の縞模様に似ていることから、「トラ」と呼ばれていますが、
トラの強い部位から裁断したアイテムは縞模様が強く、
トラの無い部位から裁断したアイテムは縞模様がありません。
どちらもおんなじ革からできているのに!

私たちが使う革は基本的に首から背中の中心にかけての部分。ショルダー革です。
一枚革に広げた時に、両腕の付け根部には余った革が寄り、ギャザー状に。
そして、首の裏側にはトラが強く出ています!
というのも、ごはんを食べるために首を上下させる牛さん。
たくさん動かす首は革にゆとりがあり、しわがたくさん刻まれます。



(写真 : Pueblo / Camel)

マットな質感もプエブロならでは。
プエブロは革表面(銀面)を真鍮ブラシで軽く荒し、わざと毛羽を立たせています。
そうすることで手に良く馴染むマットな質感になるのですが、
革表面の凹凸によってはブラッシングの加減が変わってきます。
明るく見える部分は、凸。ブラッシングが多く施されていて、
暗く見える部分は、凹。ブラッシングが少ないということなのです!
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さて、プエブロの魅力をたっぷりとお話しました。
いつだってまったくおんなじ表情は見られない。
「表情豊かな革のお財布を使ってみたい!」という方は
購入の際、備考欄にてぜひご相談ください。
その都度在庫に限りはございますが、
できるだけご希望に沿った一点をお届けできるようにご用意いたします。

ぜひ、私たちの大好きなプエブロの魅力を直接肌で感じてみてくださいね。

 

2020|05|17
Tomoo


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