一期一会 | 一点ものシリーズ生まれました
いちごいちえ。
なんだか変な読み方、と思った20年ちょっと前。
フォレストガンプのサブタイトルで初めて知った言葉でした。
一期一会を感じる出会いをしたことはあるでしょうか。
革を日々見ていると、この”いちごいちえ”をよく思い出すのです。
革はもちろん、革一枚一枚・牛一頭一頭まったく別の生き物。
まったく同じ表情の革は一枚も無いし、
同じ革の中から同じ形にカットしても、まったく同じ表情のものは生まれない。
その牛だけが持っていたシワ・キズがあることも、愛おしい生きていた証。
その命を、素材として使わせてもらっている。
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日々のものづくり。
革をカットし、のりで貼り、縫い上げる。
とても正確なルーティーンのようで、それはとても革一枚一枚と向き合うこと。
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この革のパーツたちすべてに傷があるのがわかるでしょうか?
深めに入っていたシワ、怪我した跡、革を鞣して平らに乾かす際にできる針穴・・など、仕立てる前にはじかれるパーツがどうしてもあるのです。
そんな時は・・・、
キズのある部分をよけて、必要な他のパーツに生まれ変わったりします。
でも、一つのパーツにキズがあったことで残りのパーツが余ります。
もちろんそれは、次の出番を待ったり他のパーツに生まれ変わったり、順番に無駄なく使われていくのですが、
ふとそんなパーツを集めてみたら、カラフルで賑やかで、素敵なカオスでした。
このひとかたまりであるのは、今日しかない。
明日になれば、どれかが生まれ変わり、何かが加わりまた違った色たちになる。
また新しい、一期一会があった。
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その時にしかないパーツたちの色の組み合わせで配色して作ってみたら、どんなものが仕上がるだろう・・?
なんだか気になって、形にしてみたら・・・
とってもかわいい子たちに、出会えました・・!
2020 | 05 | 15
yukari