LITSTA|蔵前でつくるハンドメイドレザーアイテム

LITSTA


お化粧しない、 すっぴん 仕上げ


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LITSTAで仕立てるアイテムの多くは
「プエブロ」
という牛革を使っています。


年々ファンの増えてゆくこの革。
みなさんが、そして私たちが惹かれる
プエブロの魅力は
どんなところにあるのでしょうか。






まず、プエブロのお話に欠かせない存在なのが、
BADALASSIというイタリアにあるタンナーさん。

プエブロはここで作られます。
皮を革にする場所。
その詳しい工程については
コチラ
でお話しますね。


プエブロはBADALASSIにて、
植物に含まれるポリフェノールを利用して
鞣された革。
抗酸化作用・防腐効果があることから、
美容ジャンルにも話題を欠かない
ポリフェノールは、
私たちの大好きなチョコレート(カカオ)にも
含まれています。


化学薬品を使わない、そして
革表面の質感を隠してしまうお化粧を
施していないナチュラルな革、
プエブロ。


なんといっても
このカラーラインナップ!




LITSTAでは6色展開を定番としていますが、
プエブロはまだまだ他にも色展開があるんです。

そんな色鮮やかなプエブロは、
「トラ目」がはっきりと出るのも
その魅力のひとつ。





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「トラ目」というのは、
革表面に見える縞模様のこと。

私たちが仕立てる革は基本的に
首から背中の中心までの部分。

ショルダー革です。



(写真:プエブロ / Blue Green)

この写真でおよそ 96 × 130 cmという大きさ。
まさに牛さんの広い背中をそのまま広げた大きさです。


ごはんを食べるために首を上下させる牛さん。
たくさん動かす首は皮にゆとりがあり、
シワがたくさん刻まれるのですが、
このシワが動物のトラの模様に似ていることから
「トラ目」と言われているのです。





そして、よーーく見ると
表面を荒らしたような半円状の細かい傷。
触るとうっすらと毛羽立っているのですが、
これもプエブロの特徴のひとつ。

プエブロは一つの大きな革に仕上げる
最後の工程として、
その表面を真鍮のブラシで
シャッシャっと
荒らしていきます。
表面だけ細かーくひっかくように。




そうすることで、
内側のオイルが革表面の傷を通して外まで浸透し、
プエブロ特有の
「深い色合い」「光沢」
という変化を生み出すのです。


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冒頭で “すっぴん仕上げ” と書きましたが、
まさにそう。
プエブロは、革本来の質感を残しているので
使い込んでいくとグッと、味が出るのが
いちばんの魅力。


わたくしTomooの愛用プエブロアイテムたちの
現在の様子はそれぞれこんな感じ。




Book Cover / D Brown
愛用歴:1年2カ月




Pentagon Tool Case / Brick Red
愛用歴:1年と少し



Hair Tie / Camel
(店頭限定アイテム)
愛用歴:8カ月


エイジングの大きいプエブロは、
真鍮の金具とも相性バッチリ。


他のカラーエイジングは
コチラからもご覧いただけます。




そんな魅力たっぷりなプエブロですが、
LITSTAでメインで仕立てるようになるまで
実はちょっとしたエピソードがありまして。

 

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もともとLITSTAでは
「マレンマ」「ハバナ」「ユーフラテ」
それから「プエブロ」の革で
ものづくりをスタートしました。

 

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マレンマはベルト革のため強度が高く頑丈。

ベースとなるのは、「ブッテーロ」と言う
色展開豊富なスムース革
(表面に凸凹の無い、すべすべな革)。

そこに贅沢にも2倍のオイルを含ませると
マレンマが仕上がります。
オイルを染み込ませる際、
水に濡れたような色の変化が表れるため、
自ずと革の色は濃くなります。
しっとりコシのある手触りで、
上品なのにワイルドさもある。
それが「マレンマ」。

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とても柔らかく、
天然のシボ(革表面の凸凹)が特徴的なユーフラテ。

カラーバリエーションはあまり豊富でないけれど、
革一枚の中でも
シボが有るところと無いところがあり、
なんだか砂浜の波打ち際を思わせるのです。

静かながら個性の光る革。
LITSTAでは以前、
Name Card Case
Tiny Coin Case
Coin Wallet(Coin Wallet2になる前のもの
などをこの革で作っていました。

現在では定番アイテムには使用していませんが、
今後、柔らかさを生かしたアイテムに仕立てられたらな。
なんて考えていたり。


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一方、ハバナはLITSTAの原点。

一枚ずつ全く違う強烈な個性と、
一枚の革が一枚の絵画であるような奥深さに魅せられ、
ハバナの赤とグレーを使い
LITSTAのものづくりは、スタートしました。

柔らかくしなやかなのも特徴。
そして、ハバナの個性を生むのがその染め。
ベースの色に染めたのち、
黒やこげ茶でさらにムラ染めをします。
_この染め方は、とてもとても古いレシピでもあります。

すると、シワや皮膚の下を走っていた血管の跡、
牛一頭一頭異なるさまざまな要素が
模様となって浮かび上がるのです。



こちらもTomoo愛用「カードケース」
誰とも何ともかぶらない
独特なムラがたまらない。

ハバナは現在も
オーダーウォレットLITSTA折り紙名刺入れ
ワークショップで作れる「カードケース」
で仕立て続けています。


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このように
個性的な革に惹かれていた私たちにとって、
プエブロは
個性的だけれど
それはとてもちょうど良く感じられ、
色展開が豊富なこともあり
LITSTAでメインで使うようになりました。

LITSTAを愛用してくださっている
多くの方々が愛してくれるプエブロ。




 

ぜひ、私たちの大好きなプエブロの魅力を
直接肌で感じてみてくださいね!



 

 

2021 | | 
Tomoo